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ドローン測量の方法とは?用途に応じて選べる測量手法を解説!

2019年07月04日
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今年は明治政府が近代測量を行うため、国土地理院の前身である「民部官庶務司戸籍地図掛」を設置(1869年)して満150年に当たります。長らくの間、山間部など車両が立ち入れない場所での測量には、重い機材を抱えて歩きながら計測するか、有人航空機から計測するかの二つの手段しかありませんでした。しかし、ここ数年でドローン 測量が加わり、建設業界にイノベーションを巻き起こしています。

そこで今回は、ドローンでどんな測量ができるのか、どんなメリットがあるのか見ていきましょう。

ドローン測量、その手法とは?

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ドローン測量とは、ドローンに搭載した測量機器で測量対象を計測することです。使用するドローンの種類によって、利用できる測量手法が決まると言えるでしょう。

さまざまな測量手法

では測量には、どんな手法があるのでしょうか。国土交通省国土地理院に事務局を置く、広報推進協議会(測量・地図作成分野)のホームページでは、「測る」技術には、TS (トータル・ステーション)のように止まって測るものと、空中写真撮影のように動きながら測るものがあると説明しています。

TS (トータル・ステーション) は、光の反射を利用して、距離と角度を一度に測れる機械です。また、カーナビや携帯でおなじみのGPS衛星や測位衛星を利用して位置を測る技術GNSS(Global Navigation Satellite System)は新しい「止まって測る」技術の一つです。

「動きながら測る技術」では、Google のストリートビューカーがその代表でしょう。車両にカメラやレーザー機器を搭載し、MMS(Mobile Mapping System)測量と呼んでいます。

さらに「飛びながら測る技術」が有人航空機による空中写真測量や航空レーザー測量で、その最新版がドローン測量なのです。

ドローン測量。主役は空中写真とレーザー測量

現在販売されている中堅クラスのドローン (DJI社製のPhantom4など) には、高級コンデジ相当のカメラが搭載されています。国土地理院が定めた基準に沿って測量を進めれば、そのカメラで撮影した空中写真から公共測量で利用できる高精度の成果品が得られるため、ドローン測量といえば空中写真測量と言われるほどに一般化しています。

その一方で、レーザー測量も浸透し始めています。レーザースキャナからレーザー光を照射し、反射時間を受光する時間差から得られる距離とドローンが持つ位置情報で、標高や地形を調べるものです。また、最近では、赤外線カメラを搭載した小型ドローンも登場し、用途に応じた測量方法を選べるようになってきました。

適切な測量手法の選択で、業務効率がさらに向上

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選択肢が広がるドローン測量。ここからは、その事例からその導入効果を見ていきましょう。

今や常識、空中写真測量

まずは、i-Constructionの事例から見ていきます。金沢県で行われた道路測量業務におけるドローン写真測量の利用例です。作業量は0.01キロ平方メートルの耕地で平地でした。「作業日数が通常のTSでの測量と比べて外業が2日から0.5日に短縮、内業 が2日から0.5日になるなど、大幅に短縮できた。品質も従来のTS測量と比べて、精細で精密な地形情報を取得することができ、縦断・横断図作成においても、 現況地形の再現性が向上した」と報告しています。

参考:i-Construction 事例

微妙な地形の起伏再現できるレーザー測量

兵庫県豊岡の例も同じく道路測量業務ですが、こちらは、レーザー測量の例です。測量地は山林・低山地、0.31平方キロメートルでした。「作業日数はTS測量と比べて外業が45日から 1.5日になり、内業が45日から41日になるなど、短縮できた」「UAVレーザーは航空レーザーより低高度で樹木の下の地表面を高密度に測量できることが品質面で最も優れており、全範囲で2億点以上の点群から樹木等をフィルタリングして作成したサーフェスは航空レーザーやTS測量では現れない微少な高低差が現れていた。実際の地形により近い結果を得られた」と高く評価しています。

参考:i-Construction 事例

作物の健康チェックで収益アップ

農林省が進めるスマート農業の取組事例からは、ドローンを活用したマルチスペクトル生育診断による、米の品質向上に関する事例が報告されています。三重県津市の水稲6ヘクタールを対象に、ドローンとマルチスペクトルカメラによる生育診断技術を導入。平成29年には生育ムラが水田内にあること、さらにそのムラは秋冬の土づくりに起因することを突き止め、翌年は、ムラの原因となった工程を改善して生育の均一化に成功しました。 今後は、栽培中の生育の変化を観察することで収量や食味値の向上、栽培の均一化を図るツールにしていくそうです。

参考:スマート農業取組事例(平成30年度調査)

赤外線カメラで太陽光発電パネルの健康チェック

赤外線カメラによる熱画像が太陽光発電パネル保守点検に利用されています。普通の写真測量と同様に3Dマッピングソフトサービスとの連携で、広範囲に設置されたソーラーパネルを稼働させながら健康チェックできるのが大きな魅力です。3DマッピングソフトのクラウドサービスであるDroneDeployとの連携で、自動航行はもちろんのこと、リアルタイムでサーモグラフィーが得られるので、スピーディーな検査と修理を実現します。

業務改善 見逃せないドローン測量の多様化

ドローンの機体の進化で搭載できる測量機器もますます多彩になっています。ドローン測量から得られる成果の質の向上、用途の広がりなど、日々もたらされるニュースに目が離せない時期がやってきました。自社に適した 測量手法を選んで、さらに業務を改善してはいかがでしょう。

ドローンのビジネス活用をご検討されている方は、コチラまでお気軽にお問い合わせください。