ドローンビジネス情報:技術の記事
【ドローン測量の種類】広がる用途!営業支援から出来形管理まで
TVのニュースやコマーシャルで、ドローンで撮影した動画を見る機会が増えてきました。普段見ることができない高所からの俯瞰図は、商品の魅力をさらに引き立て、訴求力を高めてくれます。一方では、大規模な建設現場を飛び回り、誤差はセンチメートル単位という驚異的な制度の測量も可能です。
そこで今回は、幅広い用途で利用されるドローンで、どんなことができるのかについてみていきましょう。
ドローン測量で得られるデータとは?
中型クラスのドローンの多くは高性能カメラを搭載しています。DJI社製のPhantom4 Pro のカメラは、センサーがCMOS1インチ、有効画素数2,000万画素という高級コンデジクラスで、ローリングシャッター現象に強いメカニカルシャッターを搭載しています。動画は4K に対応、まさに空飛ぶカメラです。この高性能カメラからどんなデータが得られるのでしょうか。
ドローン測量、主流はなに?
航空機を用いた測量には、空中写真測量、レーザー測量があります。ドローンでも同様の測量が可能です。ただし、比較的安価なPhantom4 Pro クラスのドローンでも高精度の測量が可能で、3Dマッピングソフトなどデジタルデータ処理ソフトとの連携で多様な成果品が取得できるため、写真測量が主流になっています。
得られる成果は汎用性高い3Dデジタルデータ
航空写真測量は、地図や3Dモデルを製作するために、航空機で測量エリアを飛行しながら連続して撮影した空中写真から、3次元デジタルデータを取得する作業といって良いでしょう。二枚の重なり合った写真から立体像を得るステレオ写真の原理を利用して、測量対象の高さを測定、GPSなどを利用した測位データから測量対象をピン・ポイントで平面上の位置を確認することで、 精密な3次元データが取得できます。これを繰り返すことで、3次元の位置データを持った点の集合体、点群データが取得できます。この点と点を結び、カラー写真から得たカラーデータをテクスチャーとして貼り付ければ、直感的に理解が可能な3Dモデルができ上がります。
3Dマッピングソフトとの連携で広がる用途
有人飛行機で撮影する空中写真測量から得られる3Dデータが手軽に取得できるとして、普及し始めているのがドローン測量です。写真測量から得たデジタルデータから驚くほど多くの成果が得られます。
3Dモデルでマーケティング支援
これまで、3Dデータの処理には、高性能なコンピュータと専門家が必要でした。しかし最近では、手頃な価格で、高度な分析や詳細地図を製作してくれるサービスが数多く提供されるようになってきました。例えば、3Dマッピングクラウドサービスの「DroneDeploy」を利用すると、タブレットで撮影コースを設定するだけで離着陸、撮影飛行を自動化できるばかりか、ドローンが飛行中に捉えた映像を低解像度ながら、リアルタイムに2Dマップとして取得・分析まで可能になっています。フライト終了後、撮影データをクラウドにアップロードすれば高品質なデータが同一フライトで取得できるという便利さです。DroneDeployで生成したデータがどんなシーンで利用できるのか簡単にご紹介しましょう。
搬出土量をその場で計算
今やドローン利用が常識となった建設現場。広い敷地でも短時間で測量を終えて、現場の広さ、高低差、距離そして容積などを端末画面上で即座にチェックが可能です。定期的に同じエリアの空撮を行うことで、視覚的に進捗状況全体像を把握でき、工程管理に役立ちます。
作物の健康チェックで収穫アップ
農業分野では、植物の健康状態がカラー画像でわかるチェックマップをドローンが撮影した空中写真から作成でき、作物の状態変化把握に役立ちます。病気の早期発見、収穫時期の特定に役立ち、コストの削減や収穫量の向上などに役立てられるでしょう。
公共測量や出来形測量など精密測量も
「UAV を用いた公共測量マニュアル(平成 29 年 3 月改正版)」が公表され、Phantom4 Proクラスのドローンで 、要求精度の高い公共測量や出来形測量できるようになりました。同マニュアルでは、いわゆる地図(数値地形図)を作成する方法と三次元点群を作成する方法が示されています。
業務改善。ドローン導入は今がチャンス
ドローン運用は国が積極的に進めていることもあり、2020年以降、さまざまな分野でドローンの本格的な運用に向け、利用規制の緩和がさらに進むと考えられます。機体やソフトは日々進化しており、ドローンの操縦はますます簡単になりそうです。そこから得られる測量データから、ますます多くの用途で利用できる成果品が取得できるようになっていうことでしょう。これを機会に、業務の効率化のためにドローンの導入を検討してはいかがでしょうか。
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