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【ドローンのバッテリー管理】保管方法から長持ちのコツについて

2019年03月28日
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現在ほとんどのドローンが、エネルギー密度が高く高出力で軽量なリチウムポリマー電池をエネルギー源として、強力なブラシレスモーターのプロペラを力強く回転させて飛行しています。飛行前にフル充電したつもりでも、バッテリーが劣化しているとスペック通りの飛行時間が得らず、思い通りのフライトができなかったり、シャッターチャンスを逃したりしかねません。消耗する商品としては、決して安くはないドローン用バッテリー。これを少しでも長持ちさせたいものですよね。

そこで今回は、バッテリーの正しい保管方法や長持ちさせる方法についてご紹介します。

ドローンのバッテリー管理について

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ドローン用のリチウムポリマー電池は、エネルギー密度が高い一方で、軽量化のため決して堅牢とはいえない構造です。取り扱いを誤ると発火などの危険が伴うケースもあります。保管環境や充電方法などの注意点を見てみましょう。

保管環境に注意する

リチウムポリマー電池は、アルミラミネートの袋に電解質を封入したもので、トイドローンなど小型機ではそのまま単体セルで利用されています。中型機などでは、セルをプラスティックケースにまとめてバッテリーパックとして使っています。いずれの場合も、リチウムポリマー電池は構造が繊細なため、衝撃や水分、高熱にさらされると、故障、発火や爆発なども考えられ、正しい管理が望まれているのです。

保管は、振動や子どものイタズラなどで落下する心配のない、風通しが良く、乾燥した場所が適切とされています。

温度に関しても敏感で、Dji社の仕様書では、「理想的な保管温度は22~28℃」とあり、多くのメーカーが45℃以上を保証外。高温には特に弱いので、直射日光の当たる場所や夏場の車中は禁物です。冬場ストーブを置く場所から遠ざけておく配慮も必要でしょう。

100%充電状態を避ける

フル充電状態での長期間保管はバッテリーの劣化を早めます。Dji社は、バッテリーを 10 日以上使用しない場合、40~65 %まで放電することで、寿命を大幅に延長できるとしています。50%充電状態が保存の目安といえそうです。しばらくドローンを飛ばす予定のないときは、予備電池を含めて放電しておきましょう。アプリを利用して自動的に充電状態を調整できる便利なバッテリーもありますが、そうでない場合は、ホバリングなどで放電調整すると良いでしょう。

機体のバッテリーを長持ちさせるには?

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バッテリーを機体とともに日陰に置いて冷気に晒していると、予想以上にバッテリーを消費しているケースがあります。電池の性能は低温環境下で著しく低下してしまうので、保温ケースに入れるなどの対策が必要です。

また、フライトを楽しんでいると電池の残量が少なくなっているにも関わらず、あと、もう少しと、帰還を遅らせがちですが、リチウムポリマー電池の特性上、残量が減ると急に電圧が低下します。安全に帰還させる余裕を見て、30%は残しておくといいでしょう。

負荷をかけ過ぎない

行きは追い風に乗ってスイスイ目的地まで行けたのに、帰りは逆風のため電池を使いすぎ、海に落下するのを目撃したことがあります。目的地に向け、風向きが追い風なのか、逆風なのか、風をうまくつかむこともバッテリー消費を遅らせてフライト時間を伸ばすことにつながります。

また、自動車の運転同様、急発進・急停止は禁物です。加速や制動に余計にプロペラを回転させねばならず、電力の消費を早めるからです。ドローンを急上昇させたり、急制動をかけたりするとプロペラの風切り音が大きくなることで実感できるのではないでしょうか。

正しく充電する

安全にリチウムポリマー電池を利用する上で大切なことは、購入したバッテリーに適合した充電器以外で充電しないことです。純正の充電器以外で充電して故障や事故を起こした場合は、電池メーカーは何ら保証してくれません。リチウムポリマー電池は充電温度にも繊細で、5~40 °C が許容温度の範囲です。一日中フライトを楽しむために、何度も充電を繰り返すことが多くあります。このとき注意したいのがバッテリー本体の温度。飛行直後は電池の温度が上昇しているため、冷めるまで充電を待つことが大切です。長時間のフライトには予備電池は必携。バッテリーのローテーションを組んで無理なく運用できるので、長持ちにもつながるでしょう。電池に番号ラベルなどを貼っておけば、均等な運用に役立ちます。

長期間の未使用はNG

当分飛行の予定がない場合、万一の液漏れ故障などを避けるために機体から取り外して保管します。リチュウムポリマーバッテリーでも長期間放置しておくと自然放電していきます。過放電の状態が続くと劣化して充電できなくなることがあるので、定期的なチェックがオススメです。最低、月に一度は、操縦技術の維持向上を兼ねたバッテリーチェック飛行をしてはいかがでしょうか。

正しいバッテリー管理で安全で安心なフライトを

ドローンのエネルギー源として欠かすことができないバッテリー。使用上の注意事項を理解し、正しい充電方法や保管方法に従って管理していけば、リチウムポリマーバッテリーは決して危険なものではありません。また、自動車の燃費同様、急の付かない安全な操縦がバッテリーの長持ちにもつながります。正しいバッテリー管理を心がけて、安全で安心なフライトを楽しみましょう。

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