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ドローンビジネス情報:活用事例の記事

【ドローン測量】国が推進する建設現場でのドローン利用とは?

2019年07月04日
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i-Constructionに代表される工事現場へのIoT導入が、 国の方針として推進されています。設計、整地、建設、出来形管理、メンテナンスまで、一連の建設作業で必要なデータを一元管理して、業務効率を向上させようとするのが目的です。その大切なデータ収集の主役となるのがドローンですよね。すでに多くの成果を上げ始めているといわれるドローンが、建設現場のどんなシーンで活躍しているのかについて調べました。

本格化する建設現場のIoT推進

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IoTの導入が進めば、「ドローンが空を飛び交う中、その後を無人のパワーショベルが掘削したのち、無人のクレーンがパイプを下ろし、上下水道や、電線、通信ラインなどのインフラを設置する。さらにその後から、無人アスファルトフィニッシャーが現れ、道路を仕上げていく。作業員は、本社のコントロールセンターでモニターを監視している」といった建設現場のイメージも夢ではありません。

スマートコンストラクションの要。ドローンの空中写真データ

ドローンによる写真測量は、スマートコンストラクションの要といえます。

  • 短時間で高密度な3次元測量が可能であること
  • 自動航行により繰り返し同じルートを飛行でき、定点でのデータ蓄積が可能であること
  • クラウドサービス等を利用して迅速に、しかも容易に詳細地図や3Dモデルなどの成果が取得できること
  • デジタルデータであるため、距離や時間の関係なくスタッフ間で情報共有が可能であること

などが、その理由としてあげられます。

 

現場が認め始めたドローン効果の手応え

国土交通省の進めるi-Constructionの工事事例集から、ドローン測量による作業効率改善の効果を見てみましょう。

まずは、鹿児島県出水市舗装工事の例です。土工量は、29,600立方メートルとした場合、UAV(ドローン )による起工測量と出来形測量や3次元データ作成におけるICTによる測量・施工管理と、従来手法との比較・検証結果です。従来工法では、起工測量に6日、施行中の測量に12日、出来形測量に2日、つまり合計20日間を要しています。一方、ICT活用では各作業にそれぞれ2日ずつ、合計6日間で完了しています。14日(70%)の工程期間を短縮することができたのです。

もう一つは、沖縄県北谷町の舗装工事。土工量は約1,000立方メートルの場合、 UAVを用いた起工測量や3次元出来形管理等の施工管理、3次元データ作成しICT建機で工事を実施した例です。工期は「通常10日間かかる施工測量がUAV測量では4時間に短縮」「機械オペレータの熟練度に関係なく精度が向上する」「丁張が不要で、検測作業が省略(省力化、省人化)」できました。また「従来の方法に比べ均質かつ高品質を確保」や「オペレータの機械操作が半減することで、周囲の安全確認が十分行え」をすることで安全性も向上したと報告しています。従来工法では、起工測量10日、機械による施工18日、出来形等の施工管理15日と合計43日間かかっていました。ICTを活用したことによって起工測量0.5日、機械による施工14日、出来形等の施工管理3 日、合計17.5日の作業日数に抑えることができ、その結果25.5日 (41%)もの工程期間が短縮しました。この二つの事例だけからでも、ドローン導入が業務改善に大きく貢献することが明らかだといえるでしょう。

参考:i-Construction事例集(国土交通省)

測量、設計、施工・管理。全てのシーンで活躍するドローン

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事例からもわかるように、測量・設計・施工・管理、全てのシーンでドローンの測量データが作業の効率化に貢献しています。その中で忘れてならないのが3Dマッピングソフトなど、デジタルデータ処理ソフトとの連携です。

空中写真測量が手軽に。3Dソフトとの連携でリアルタイムの地図作成や土量計算も

例えば、3Dマッピング・クラウドサービスDorneDeployを利用すれば、ドローンがフライトしながら作った2Dマップをリアルタイムで利用できます。そしてドローン帰還後、クラウドにデータ送信すれば、短時間で3Dモデルや精密地図、植生マップなどが作成され、スタッフ間で情報共有が可能です。直感的に理解できる3Dモデルは、施工主、建築家、現場担当者など、さまざまな人々の間でコンセンサスに役立ち、工事の安定した進行に貢献します。

中から現場を把握、安全管理に貢献

現場把握は工事を安全に進める上でとても重要な位置を占めています。ドローンなら崩落の危険が予想される場所や、沼地など立ち入りが困難な場所でも容易に入って行き、有人航空機では侵入不可能な狭い場所や、低空からの精密調査が可能です。

安い、早い、安全。足場いらずの高所点検

橋梁やダムや高層ビルなど転落の危険がある現場でも、ドローンなら安全な場所から、高精度のカメラで調査できる上に足場の設置も不要なので、作業時間の短縮と経費節減に役立ちます。

現場作業が、ドローン測量で安全で効率的に

建設現場でのドローン利用は、国の後押しもあり急速に進むはずです。日々進化するドローンの機体性能やそれをサポートするソフトのバージョンアップで、ドローン運用に関する規制もどんどん緩和される傾向にあります。最新の情報をチェックして、安全で効率的な現場を目指してはいかがでしょう。

ドローンのビジネス活用をご検討されている方は、コチラまでお気軽にお問い合わせください。